ベネズエラ:看護師は賃上げを求めてストライキ

  • 2018.07.14 Saturday
  • 05:53

国際的な経済制裁が労働者の生活に大きな影響を与えているというベネズエラアナリシスの記事です。


ベネズエラの看護師が賃金と労働条件の改善を求めてストライキ

(Venezuelan Nurses’ Strike for Better Salaries and Work Conditions)

2018年7月10日 Venezuelanalysis(By Cira Pascual Marquina)発

Nurses on strike outside Caracas’ Central University Hospital. (Federico Parra / AFP)

カラカスの中央大学病院の外でストライキを行う看護師たち。(Federico Parra / AFP)

 

6月25日からストライキを行っている、ベネズエラの看護師は、労働力が重要な部分に組み込まれている広範な共同作業を必要とする緊急事態の場合しか参加しないことを続けている。ストライキ中の医療労働者たちは、病院への医薬品と医療用品の要求を含めて、賃金と労働条件の改善を要求して街頭をデモ行進した。

 23州のほとんどとカラカス特別区からの抗議参加者をストライキへと組み入れたベネズエラの看護師の闘いは、憲法に規定されているように、公共医療労働者の「尊厳のある生活ができる給与」の要請に焦点を当てている。

 ベネズエラ憲法91条は、労働者の給与は、彼または彼女が「尊厳のある生活」を送ることが出来、家族の基本的な必要を満たすものでなければならないと規定されている。

 ベネズエラ中央大学研究センターCENDESの計算によれば、今年5月の看護師の給与は1か月約300万ボリバルで、家族の基本的な必要額の約100分の1相当にしかならない。

 医療制度における不公平な賃金についての指摘を説明するために、抗議している看護師たちは軍人の給与との比較を良く行っている。彼らの最低の給与は毎月2500万ボリバルである。

 頻繁な賃上げにもかかわらず、政府関係者は賃金と「経済戦争」と国際的な制裁を参考にして作成されたベネズエラのますます高騰する消費者物価との差を説明することが多い。

 カラカス看護師学校の校長アナ・ロサリオ・コントレラスは、ベネズエラの新聞『エル・ナシオナル』に次のように話している。「もし経済戦争が軍事部門にそのような給与を割り当てることを妨げないのであれば、その同じ経済戦争は看護師に対しても尊厳のある給与を与えることを妨げないはずだ。」

 看護師の抗議は、野党とチャベス支持者双方を組み込もうとする党の路線を切断する。右翼グループの中には、このストライキを反政府行動へ転化させようと試みる者もいる。他方で、彼らは政治的に「動揺させる」ものとしてこのストライキに反対する政府支持者とにらみ合っている。

 とはいえ、他の左翼と労働者の指導部にはよりバランスの取れた態度を見ることが出来る。

 『バリオ・アデントロ』公共医療制度で働く労働者で、チャベス主義6月2日共同体のメンバーであるアンヘル・カスティージョは、医療部門の労働現場の状況は「危機的」であり、労働者の給与もまた低すぎることも分かっている。この状況は、効果的な価格統制を実施しながら、汚職や密輸との闘いも含めて、より全体的なアプローチを要求していると彼は考えている。

 カスティージョの共同体もまた医療のような重要な部門でストライキという戦術を取ることには反対しており、同時に政府の政策を形づくるための全国的な医療労働者の戦線を作ることを呼びかけている。現在、医療労働者組合は特別な作業現場や自治体の労働者に限定されていることがよくある。結局、「すべての人が全国レベルで同じような状況を経験している。」とカスティージョはベネズエラアナリシスに語った。

 同様に、ベネズエラ共産党(PCV)系の労働組合書記ペドロ・エウセは、看護師だけでなくすべての労働者のための全体的な解決策が必要であると考えている。

 「ボーナスや賃上げではこの国の問題を解決とはならない。」と彼は述べた。広範な労働者戦線の党の調整役であるエウセによれば、ベネズエラの労働者階級の危機は主に商品不足とインフレのせいであり、依存経済に本当の原因がある。

 看護師の抗議を呼び起こしたものは、失敗した団体協約である。

 FENISITRA医療労働者組合のオクタビオ・ソロルサノは、十分な労働者の参加を得ずに国と交渉を開始し、6月に、まあまあの協約が形を取り始めた。ところが驚いたことに、7月になって彼は労働者にとって非常に不利な協約を受け入れてしまった。

 10%の賃上げを行うが、400万ボリバル以下の給与に抑えるという7月の協約が、人々を街頭に駆り出した。

 カラカスの中央大学病院の組合指導者マルゴット・モンアスタリアスによれば、看護師の要求は賃金を越えて、医療用品の入手や職場の衛生状態の改善を要請するようになっている。

 「水もない、電気もない、我々には設備もない。人民のものでもあるそれらのサービスを提供するまで、我々は闘い続ける。」と彼女は話した。(N)

原文URL:

https://venezuelanalysis.com/news/13930

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趣旨

今、ラテン・アメリカでキューバを先頭とする社会主義、ないし社会主義を志向する大衆闘争が注目です。特に、昨年末(2015年)アルゼンチン、ベネズエラで右翼が勝利し、米国に支援された反動右翼と進歩的な人民大衆との熾烈な階級闘争が繰り広げられています。日本のマスコミは歪められたものしか報道していません。 だからこそ今、目の前で闘われている大衆闘争について現地の報道機関やブログで報道されているものを日本語にして日本の労働者に紹介していくことは、国際連帯としても日本での民主主義を闘いとる闘争にとっても有意義なことであるように思います。

おことわり

このブログでは英文記事を翻訳してご紹介しておりますが、筆者はかなずしも英語に堪能であるわけではありません。 従って、多々誤訳等があるかと思いますが、ご容赦願います。

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