ベネズエラのコミューンの成果と課題

  • 2018.06.30 Saturday
  • 06:31

ベネズエラアナリシスに掲載されていた記事です。


守り発展させなければならないコミューンの6つの成果

(Six Achievements of the Communes that We Must Defend and Develop)

2018年6月22日 venezuelanalysis(By Gerardo Rojas - Desafios.com)発

守り、深めるべきコミューンの6つの成果         コミューンか無か!

                                                                                 ヘラルド・ロハス

 

最近再選されたマドゥーロ政権は、コミューンを優先することによって戦略的攻勢を取らなければならないとコミューン活動家ヘラルド・ロハスが主張している。

 

 5月20日の選挙の後、ボリバル革命は新しい段階に入った。この選挙について沢山の分析が書かれており、ニコラス・マドゥーロが再選したことによって達成されるのを待ちわびている多くの要求が存在している。危険なことは明らかである。すなわち、我々の敵は誰が見ても明らかな計画を持って進んでいる。しかしながら、疑問は残る。すなわち、政府は社会主義を建設する戦略的プロジェクトをどのように進めようとしているのか?である。

 多くの者にとって、前方への道はチャベスの道を進むことを意味する。すなわち、コミューンか無かである。スローガン以上に、この言葉は、今脅かされている達成物という革命的経験の20年という永い道のりを言い表している。そのようなものとして、この言葉は革命の政治的再指向だけでなく、革命の前進そのものを要求している

 我が社会の多くの分野で、チャベス以前とチャベス以後について語ることが出来る。それでもなお、一つの基本的な側面は参加型で主体的な民主主義を推し進めることであり、議会の進歩的な発展と共に、革命と手を携えて前進してきたことである。

 この前進によって、今ではチャベス主義と呼ばれている大衆的政治的主体、今では全国至る所にいてその組織化された表現としてのコミューン運動を担っている主体の形成を可能としている。

 参加型で主体的な民主主義の発展と全く同じように、コミューン運動は異なる指向を持った大衆組織の多くの経験の統合であり、それは徐々に新しいプロジェクト、すなわちコミューンという政治的構想を考えることを可能としている。

 コミューン・プロジェクトは政治的視点からは完全な発展を遂げているわけではなく、だから我々は、最近数年間は政府のアジェンダから脇に追いやられていると主張することさえ可能なのである。こんな状況にもかかわらず、チャベス主義者と大衆セクタの大衆の想像力の中に社会主義建設のために重要な部門の一つとする重要な成果をコミューンは生み出している。そのようなものとして、マドゥーロ大統領はこの新しい分野を考慮に入れるべきである。

 至急に大衆的な強化をすべきという我々の見解と共に、ここではボリバル革命におけるコミューンの主要な成果を確認し、この新しい段階において我々の前にある幾つかの課題を検討する。

 

【成果#1:コミューンは大衆自治である】

コミューンは、多くの場合革命以前の組織的な伝統の中で、あるいは水供給の技術委員会といった管理政策が必要に迫られたという状況の中で、全国で昔の経験から生み出された運動である。(1)

 革命はこれらの構想を刺激し、住民評議会を、数年後には社会主義コミューンの形成を要請する政治が出現して、組織的に飛躍させることを経験した。

 このように、人民権力の空間は、自治と社会主義建設の育成という目標をもって構成された。革命的民主主義は、自分たちの権利を直接行使するために人民が獲得した形式として表現された。自治の可能性が生み出された。

 

【成果#2:コミューン内の女性】

 すべての人が結集し、組織し、革命を建設するために呼び出された。このような状況の中で、友好な関係を作り出し、コミュニティの精神を守る、現実にしっかりと根付かせながら未来を指向するという目に見えない仕事を引き受けてきた女性たちの顔と手は、大きな力を発揮した。

 コミューン運動や革命は、その断固とした行動が無ければ全体として前進することは不可能だっただろう。すなわち、革命の中で彼女らは自分たちの権利を勝ち取り、我々が別の目印に向かって進むようにそれらを擁護した。社会主義者とボリバル革命はフェミニストになるだろうし、そうでなければ全く革命ではないだろう!

 

【成果#3:自然な住環境の転換】

 数量だけではなく、ベネズエラの大住宅ミッション(GMVV)という偉大なアイデアを理解するためには、人民権力組織がコミュニティの指導者や社会的責任を直接管理する数千のプロジェクトを考慮する必要がある。(2)

 そのようなものとして、大衆の近隣の全体的な風景が変化し、新しいコミュニティが設立された。実際の住宅建設は別として、コミューン・センター、文化センター、広場、スポーツ施設や住民評議会とコミューンの両方による自治のために使用される集会スペースなどの無数のコミュニティの社会基盤プロジェクトがある。

 地域的社会主義には、その基盤として、社会主義の実現可能性を確保する地域環境のアセスメントと変化がある。

 

【成果#4:新しい政治文化】

 チャベスの言葉は、多くの人のガイドとして役立った。その学習プロセスは社会的で永続的な方法で行われた。明らかに、『こんにちわ、大統領』は、唯一の可能なツールではなかったにしても、それを達成するための主要なツールの一つだった。(3)

 TV番組を通して、世界観、意志決定、政治を行う方法、衝突を解決する方法、そしてこの国の前での責任の取り方についてのチャベスの知識、見解が我々に開示された。

 人の言葉を高く評価すること、集会の決定を尊重すること、説明責任をもつこと、我々が行っていることに疑問を提示することすべてが神聖な価値観となり、古い政治制度を代表する論理の克服に貢献する原則が示された。

 問題を理想化することも自然な反対を拒むことなく、コミューンのプロセスは革命的民主主義という重要な構成要素によって持続されているということが出来る。

成果1:我々は自治を行使する

コミューンと共に自治の可能性が生まれた

コミューンは革命的民主主義の模範

 

成果2: 女性が主人公だ                                                  成果3:コミューンの下のGMVVの偉業

コミューンでは女性はすべての人が自分の権利を          直接管理と社会監査の下でのGMVVのた

享受することが出来る社会の建設において主体的な      くさんの建設プロジェクトは、コミュ

役割を担っている。                                                         ―ンの強さの証明である。

   コミューンはたくさんの大衆の居住環境

   の変更を実現した。

 

成果4:我々は新しい政治文化を持っている。

集会での決定、計上された利益、新しい活動の要求はコミューン内に生きている原則である。

それは代表制と古い政治の論理を克服するために結集している。

 

成果5:生産の経験

重要な生産能力および生産手段と分配の直接管理と共に、コミューン経済の多様な経験がある。

もっと進めることが重要だ。

 

成果6:法律がある。Xをもっと進めよう。

人民権力の法律は、参加型で主体的な民主主義を深めるための権利の正式な基盤を構成することを許している。

これらの法律の内容の実現化に関わろう。

 

新しい社会を建設するという仕事は一つの部門の仕事ではなく、すべての人が防衛し、促進するみんなの仕事である。

 

【成果#5:生産的コミューンの経験】

 経済の民主化は基本的なことである。これは生産部面で人民が主導的な役割を果たすプロジェクトを前進させることになる。これは、創造的な労働を含む方法から、直接社会所有やコミューン所有として生産手段を管理することまで、あらゆる手段を用いることで達成することが可能となる。

 我々は、コミューン経済を作り出す多様な取り組みが存在している一つの国の中にいる自分自身を見いだす。これらの事例の大部分では、すべてに当てはまるわけではないとしても、食料栽培が優先されている。彼らはまた、田舎の大衆組織と都会の大衆組織との間で、周辺地域の生産物を直接流通させることを経験している。プロジェクトの更なる発展が必要である。

 そうすることは、現存している(そして取り戻され、労働者管理となった会社もそれに含めるが)生産的なコミューンの構想を強化することになる。同時に、我々は、占拠した土地区画における後退にみられるように、攻撃や消失させようという圧力の下にある、これらの構想を何倍にも強化することが必要である。これらは、現在のシナリオにおいてはチャベス主義政策の最低限の必須要件である。

 コミューン経済制度の構築は、社会主義が要求し、チャベスが我々すべてに要求していた社会的、生産的枠組みを作り上げるために、大衆的で財政的な自治の拡大を必要としている。そしてそれはチャベスが我々すべてに要求したことだった。

 

【成果#6:コミューンを建設する法律】

 ボリバル革命は、盾として憲法とたくさんの法律上の機関を使用する。その盾には、革命的法律の基盤を公式に建設し、参加型で主体的民主主義を深めることが出来る人民権力法が含まれている。

 明らかに、(固有の矛盾や落とし穴と共に)大衆組織という進歩的な枠組みを展望する中で、全国の人民権力の経験を拡大することを可能としてきたことは一つの経験である。人民権力を地理的に拡大することで、権力の新しい形状を建設することを可能とする政策の普及を促進していくことは可能である。

 「舵を取れ」という演説で、チャベスは、我々はまだ法律を現実へと転化させるタスクを担っているのだということを熱情と怒りさえ交えて主張した。革命自身の内部にある同じ矛盾がこのプロセスをスローダウンさせていると言うことは正しい。(4)

 法律的な成果を守り、その実践から教訓を学び、および政府や主要な信条を憲法化する憲法制定議会への貢献をどのように評価するかは我々しだいである。

 5月20日のニコラス・マドゥーロの勝利と共に始まった政権のこの新しい段階におけるこの方向を指し示す方策が存在すべきであり、新しい憲法はボリバル社会主義のキーとなっているこれらの貢献を取り入れるべきである。

 ベネズエラにおける社会主義を考える時には、コミューンは必須の基準点である。それは、チャベスがこのプロジェクトを完了させるために提案した骨組み一部であり、それが「舵を取れ」演説の中で非常に顕著に現れていることは偶然の一致ではない。

 彼の立場は明確である。すなわち、地域内な範囲で、コミューンは社会主義が生まれるところであり、国家政策と「すべての権力を人民へ」という原則から出てくる大衆的統治制度の間の協調のための基盤となる単位として存在している。

 5月20日のマドゥーロの勝利と共に始まった革命のこの新しい段階でコミューンを発展させる上で勝ち取られた政治的前進がある。これらの組織の潜在力のはっきりとした証明であり続けた我々の課題はそれを前進させることである。これは全体として革命にとっての課題であり、反対に、現在の危機的な状況の中では、コミューンはしぼんでしまう危険性を孕んでいる。潜在力を持っているだけでは十分ではない。

 だからこそ、我々は、コミューンの原則に合致する統合された政策ラインを想定する必要があり、そして何よりも、新しい革命的主導性に有利なように多数を獲得するために攻撃的に前へ進んで行く必要がある。これは常に必要とするものであり、選挙結果をどのように読もうとも一層今日的意味を持っている。チャベスは歴史は計画されていると言っていたが、これは困難な時期には一層関連している。

 深く染みついた金利生活者的な論理を克服し、我々が生活している厳しい現実の誠実な評価を開始する上で基礎となる政策の形成が急務である。これは、関連するデータと統合された自治プロジェクトや発展計画を構築するという目標を持っている我々コミュニティからの情報を相互に参照する計画ツールを我々に与えるだろう。

 この挑戦が意味するものは、コミューンの発展計画は危機の中で闘いの時の声となることであり、強さの優先順位をつけることであり、転換されたコミューンが引き継ぐべき可能性のある生産手段を特定することであり、経済戦争というこの状況のなかで我々の前にある社会的課題に貢献する戦略を考えることである。

 チャベス主義の政治的アイデンティティの一部として、そして革命的民主主義、人民の手に覇権と社会所有につながるものとして、コミューンの全体像を理解することが必要である。コミューンと住民評議会に関係する者だけに限定してしまうことは誤りであろう。

 我々にはできるだけ多くのものを合体させる必要がある。人民権力法に設定された条項では、これは近隣のコミュニティの自治と政治的に協調する層を追加していくこと、言い換えれば、住民評議会をコミューンへ、コミューンをコミューン市へと転換していくことを意味する。我々にはできるだけ多くの、様々なセクタと地理的に離れたところのコミューン、社会運動、労働者との間で、様々なグループとの政治的協調をまとめて行く必要がある。これは、チャベスが国民的議題の中に社会主義建設を設定したそのキーとなるポイントを置くことを可能とする政治的アイデンティティを鋭くする活性化を産み出すだろう。

 これはまた、労働者、学生、女性とすべての革命家に、新しい社会を建設するという挑戦は与えられたセクタにとどまらず、公益がすべての人によって守り、発展させられるものであることを理解すること要求している。

 要するに、その課題は、政治的な点でコミューンというテーマを守ること、広い意味でコミューン運動を定義すること、自律的で集合的なその連結された能力を拡大することである。

 その時初めて、我々は、大衆的な統治を構成するための条件を作ることが出来、そこに社会主義を見いだし、チャベスが我々に建設することを課したボリバル政府と革命を見いだす、そのような政治的な責任を共通化するという訓練を発展させていくことが可能となる。

 人民とニコラス・マドゥーロは、それを起こす新しいチャンスを得たのであり、今がその時である。(N)

 

注記

(1)水供給技術委員会は水供給の問題に対処し、解決するための作業組織を基礎としたコミュニティ。それは1990年代のコミュニティ組織の中に成功した試みに一つとして存在していた。

(2)GMVVは政府主導の公共住宅建設プログラムである。この執筆時点で2011年以来200万戸以上の建設が完了している。これらの一部は民間の建設業者によって建てられ、その他は住民評議会やコミューンに寄付された資材を使ってコミュニティによって建設された。

(3)チャベスが運営した毎週のTV番組で、その番組では革命理論に関する教育的な指向を持つ演説だけでなく、公共事業の発表、市民との対話、音楽やダンス、大臣の点検などを混ぜ合わせていた。

(4)チャベスの最後の思想的演説で、そこで彼は未来のための多くの指針を残した。

 

原文URL:

https://venezuelanalysis.com/analysis/13893

コメント
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>

趣旨

今、ラテン・アメリカでキューバを先頭とする社会主義、ないし社会主義を志向する大衆闘争が注目です。特に、昨年末(2015年)アルゼンチン、ベネズエラで右翼が勝利し、米国に支援された反動右翼と進歩的な人民大衆との熾烈な階級闘争が繰り広げられています。日本のマスコミは歪められたものしか報道していません。 だからこそ今、目の前で闘われている大衆闘争について現地の報道機関やブログで報道されているものを日本語にして日本の労働者に紹介していくことは、国際連帯としても日本での民主主義を闘いとる闘争にとっても有意義なことであるように思います。

おことわり

このブログでは英文記事を翻訳してご紹介しておりますが、筆者はかなずしも英語に堪能であるわけではありません。 従って、多々誤訳等があるかと思いますが、ご容赦願います。

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM