英国人が見た朝鮮半島で進む和平

  • 2018.06.18 Monday
  • 05:06

北朝鮮憎しで固まったマスコミは、米朝会談を正当に評価することができない。嘘をついて来たのは、歴史上何度も他国を攻撃し破壊してきた米国であり、国民をさんざん騙してきた日本政府であることを忘れないようにしよう。


何が朝鮮の和平プロセスを推進しているのか?

(What's Driving The Peace Process In Korea?)

2018年6月15日 teleSUR(by Carlos Martinez)発

Pictures of North Korean leader Kim Jong-un and South Korean President Moon Jae-in are printed on lattes at a coffee shop in Jeonju, South Korea.

ラテに描かれた北朝鮮の指導者金正恩と韓国の文在寅大統領の絵。韓国、ジェオンジュのコーヒー・ショップで。|写真:Reuters

 

38度線で二つに分断された両方の朝鮮の人民は、平和と安定、及び再統一を切望して来たし、それに相応しいとカルロス・マルチネスが書いている。

 今週、朝鮮で待ち望んでいた平和へと向かう歴史的な一歩が刻まれた。歴史上初めて、米国と北朝鮮の国家首脳が直接会談した。

 この会談は、進行中のトップレベルの対話の基盤を築いたかのように見え、米国大統領ドナルド・トランプは米国と北朝鮮によって行われている合同戦争ゲームは保留すると発表した。

 僅か数か月前にトランプが北朝鮮に対して核戦争で脅し、北朝鮮の指導者金正恩を「ロケットマン」と呼んでいたことを考えれば、これらの展開は驚異的であり、非常に歓迎すべきである。

 しかし、何が変わったのか?トランプ政権が米国帝国主義を捨て、ますます拡大する多極的世界に役立つように関わることを決意したのだろうか?国家安全保障担当補佐官ジョン・ボルトンや国務長官マイク・ポンペオのようなワシントンの最も邪悪で獰猛な「タカ」の一部が、突然外交政策を方向転換したのだろうか?

 

【究極のネオコン・プロジェクト】

 言うまでも無く、真実を隠していることはできない。地球上の至るところで、トランプ政権は、本来、究極のネオコン・プロジェクトである「アメリカを再び偉大にする」ことをあまりにも明確にしている。4月には、米国はシリアに対して初めてミサイルを撃ち込んだ。5月には、トランプは、米国は包括的共同行動計画を脱退し、イランに対する制裁を再導入すると発表した。ベネズエラに対する制裁は拡大され、同国で最近行われた大統領選挙は「違法」だと決めつけている。

 米国とキューバ間の2国間の正常化に向かう歩みは逆転された。パレスチナ人の民族的な権利に対する言語道断の攻撃の中で、米国はイスラエル大使館をエルサレムへ移設した。トランプは中国との貿易戦争で集中砲火の口火を切った。米国は台湾という中国の分離した領土とサウジアラビアという残忍で反動的な王国に対する支持を強化した。

 世界覇権を目指すヒョウはその狙いを変えていない。変化を推進する重要な要素を見つけるためには、我々は東方をずっと注視しなければならない。

 一つの非常に重要な視点は、韓国(ROK)政府の立場である。文在寅大統領は、昨年、何よりもDPRKとの関係改善を真剣に努力することを選挙で約束して大統領の座に就いた。元学生活動家で人権弁護士である文は、主要な韓国政治の最も進歩的な翼を代表しており(このことはあまり言われてはいないが)、「太陽政策」の創始者、金大中の指導を受けていた。「太陽政策」はDPRKとの理解を深め、緊張を緩和することを狙いとしていた。

 基本的に親米でありながら、文は「韓国は米国の要請を討議し、時にはアメリカにノーと言うことが可能な外交政策を取るべきだ。」と公式に発言している。「これは韓国の国民の大多数の希望に合致したものである。韓国の国民にとって米国の反植民地状態となっているこの国の現状は深く恥じる原因となっている。すなわち、ソウルの南40マイルにあるキャンプ・ハンフリーズは、「太平洋で最大の軍事拠点」であり、米国最大の海外基地である。それと同時に、米国は韓国軍の戦時の作戦指揮権を握っている。ついでながら、もう一つの文の重要な政策は戦時の作戦指揮権を取り戻すことである。

 

【中国問題】

 文はまた、ターミナル高高度地域防衛(THAAD)に反対し、中国との関係改善に賛成している。中国問題は決定的に重要である。歴史的にROKは、軍事的にも経済的にも米国に大きく依存してきた。韓国は国民が社会主義に惹きつけられないようにするために、特に技術移転と外国投資の点で優遇措置を受けてきた。(ほとんどの国民は1980年代初期まで、DPRKがROKよりもずっと進んでいたことに、それとベトナムでの米国の虐殺を支援した軍事的な役割のおかげで、大規模な支援と特恵市場を背景としてROKが経済成長の道を開始したことに気付いていない。)

 しかし、近頃は、地域経済の様相は認識以上に変化している。今では中国は韓国のナンバーワンの貿易相手国であり、ROK=中国間の貿易は輸出入共にROKと米国間の貿易の2倍となっており、この傾向は中国が成長するにつれて深まっているだろうと予測することは天才の頭脳を必要としない。この経済的なシフトは、政治的シフトの基礎にある。何故なら米国に依存する韓国の支配階級は徐々に弱り始めているからである。それもまた中国に確かな影響力を与えている。

 中国は長年のDPRKの同盟国の一つであり、朝鮮半島の非核化を望んでおり、平和な地域環境を望んでおり、また必要としている。中国に対する米国の軍事的脅威を制限することを望んでおり(それゆえTHAADには断固反対であり、韓国に駐在している3万人の米軍部隊の撤収を強く望んでいた)、中国は日本が核兵器を開発しないという保証をも求めている。このすべては、中国は、DPRKとROK間、およびDPRKと米国間の関係改善を強く推し進めていることを意味している。

 

【和平の追求】

 一方で、北朝鮮指導部は、最近数か月間に、外交分野で米国を出し抜き、本気で和平を追求するつもりであることを示している。米国の副大統領マイク・ペンスは、北朝鮮の微笑み外交を邪魔するという特別な意図をもって冬季平昌オリンピック(ROK)に出席したが、見事に失敗した。北朝鮮の政治家とスポーツ選手、それにチアリーダーさえもがキラキラと自分自身を解き放ち、多く人の関心を勝ち取った。このことはすぐに、金正恩と中国指導者習近平間の会談だけでなく、金正恩と文在寅の直接対話へと繋がっていった。このように進んできた道は、東アジアの近隣諸国が一体となるまで、特に米国を除いて、ここ最近数か月間に、北朝鮮と韓国、それと中国の指導者によって開かれてきた。

 困難で曲がりくねった道ではあるけれども、今、歴史的前進のための基礎が布かれた。

 ジミー・カータ―は、昨年、北朝鮮は米国の要請に非常に首尾一貫していると書いていた。「彼らが要求していることは、米国との直接対話であり、朝鮮戦争の終結に失敗し、今でも支配している1953年の停戦協定にとって代わる永続的な平和協定へと進んでいくことである。彼らが望んでいることは、制裁の終結であり、平和な北朝鮮への軍事的攻撃をしないという保証であり、最終的には同国と国際社会との間の正常な関係を構築することである。」

 世界の人々、特に米国の人々は、彼らの声をこれらの完全に合理的な要求に加えるべきである。38度線で分断された両方の朝鮮の人民は、平和と安定、および再統一を望んで来たし、それに相応しい。(N)


 カルロス・マルチネスはロンドン出身の政治活動家、作家で音楽家。彼は政治歴史ブログwww.invent-the-future.org.を運営している。

原文URL:

https://www.telesurtv.net/english/news/Whats-Driving-The-Peace-Process-In-Korea-20180615-0015.html

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趣旨

今、ラテン・アメリカでキューバを先頭とする社会主義、ないし社会主義を志向する大衆闘争が注目です。特に、昨年末(2015年)アルゼンチン、ベネズエラで右翼が勝利し、米国に支援された反動右翼と進歩的な人民大衆との熾烈な階級闘争が繰り広げられています。日本のマスコミは歪められたものしか報道していません。 だからこそ今、目の前で闘われている大衆闘争について現地の報道機関やブログで報道されているものを日本語にして日本の労働者に紹介していくことは、国際連帯としても日本での民主主義を闘いとる闘争にとっても有意義なことであるように思います。

おことわり

このブログでは英文記事を翻訳してご紹介しておりますが、筆者はかなずしも英語に堪能であるわけではありません。 従って、多々誤訳等があるかと思いますが、ご容赦願います。

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