ベネズエラの透明性のある選挙システム

  • 2018.05.08 Tuesday
  • 05:43

我が国では、民主主義の根幹が選挙だという割には、選挙に関して非近代的な方法が何ら改善されていない。手書き投票であるため不正が簡単にでき、開票に馬鹿げた労力と時間とお金を浪費している。疑惑があっても再集計されることはほとんどなく、透明性は全くない。選挙委員会が行政の下部機関に過ぎないことは、選挙権という基本的人権が、民主主義が軽視されていることになる。


「ベネズエラの選挙システムの中心にある」透明性

(Transparency 'At Heart of Venezuela's Electoral System')

2018年5月5日 teleSUR発

Transparency

自分達の代表を公正に選ぶためにベネズエラの国民に保証されているプロセスを理解するためには、ベネズエラ憲法の二つの条項を知っておく必要がある。

 5月20日、ベネズエラ国民は大統領と地方役人を選ぶ権利を行使する。それは、ウーゴ・チャベスが選ばれた1999年以来実施された5回目の大統領選挙であり、全種類の選挙では25回目となる。軍事的やその他のクーデターが多くみられるこの地域において、ベネズエラ国民はこの事実に大きな誇りを持っている。

 しかし、米国とカナダ政府が支持している、この選挙は不正だという全く証拠のない、しつこいキャンペーンがある。そんなごまかしができるのか確認するためにベネズエラの選挙システムをもっと調べてみることにした。そのため、カナダのバンクーバーにあるベネズエラ・ボリバル共和国の総領事ペレス・ビアンコにインタビューした。

 ペレスが指摘した最初の事は、公正に自分たちの代表を選ぶベネズエラの国民の権利を保証しているプロセスを理解するためには、ベネズエラ憲法の二つの条項を知っておくことが必要だということだった

 1999年のベネズエラ憲法の第62条は、ベネズエラの選挙プロセスの民主的基礎を規定している。最初の項は次のようになっている。「すべての市民は、直接または選挙で選ばれた代表を通じて公共の問題に自由に参加する権利を有している。」最後の項は「その手段を行使するために最良の状態をもたらすよう便宜をはかることは、国家の義務であり、社会の責務である。」と結んでいる。国家と社会の両者がこのプロセスにおける役割を持っていることを指摘している事が重要である。

 憲法63条は、「投票は権利である。自由、普通、直接および秘密投票を通じてこれを行使する。候補者指定投票及び比例代表の原則は、法律でこれを保証する。」となっている。

 ベネズエラの選挙権力は、1999年憲法および選挙権力基本法、選挙プロセス基本法と市民登録基本法にすべての活動の根拠を持っている。憲法に定められた権力の分割によって、それは機能的および予算的な自立性を持っており、それは国家機関からの独立性を保証している。

 「その統治機関は中央選挙評議会(CNE)であり、すべてのベネズエラ国民に対して、この国で行われるすべての選挙の効率的な組織化を保証する、選挙及び国民投票の透明性に責任を持っている。」とペレスは話した。「それは、選挙権力に関する憲法の原則を遵守することを保証するだけでなく、下部機関の活動の管理及び直接の監督に責任を持っている。」

 現在、ベネズエラの投票システムは完全に自動化されたプロセスであり、すべての段階で監査が可能である。2004年に、ベネズエラは、投票結果ないしは受領書を印刷する装置を使って全国選挙を実施した世界で最初の国となり、2012年には、投票者の生体認証とそれによって起動される投票機を使った最初の選挙が行われた。

 この技術的な土台が、投票所で投票者が名前や顔あるいは候補者の所属政党を押すという、信頼できる(電子的な)投票を使用できるようにしている。この投票方法は、自動化の最新段階、統合された認証システム(SAI)によってさらに強化された。それは、投票者が指紋によって装置を起動するものである。「これは投票の完全性のもう一つの保証を表している。」

 一旦、投票者の指紋が認証されると、投票者は装置のスクリーン上で、すなわち電子投票ができるように、装置が起動する。選択肢が画面上に表示され、投票者は「投票」ボタンを押すことで自分の投票を確認することが出来る。

 この投票は機械の記憶装置に無作為に保存され、その日の終わりに集計結果が印刷される。上記の投票結果は、その後の監査で受領箱にある紙の投票済の受領書と照合される。

 「それぞれの装置の投票の集計結果は、国有通信会社CANTVが提供する安全が保障されたネットワークを通して暗号化されて送られる。このネットワークはインターネットから隔離され、安全保障と照合の多重階層を持っている。どんな外部のコンピュータも選挙結果に侵入することはできない。」とペレスが話した。

 システム全体は強力なサーバーに頼っている。それは全国に配られたすべての投票装置から選挙結果を受け取る。システム全体は、CNEによって認証され、監査された投票装置からデータを受けとる。それは電子署名による暗号化された英数字キーで保護されている。このキーは、CNEと参加しているすべての政治組織と共有しており、一つの政党に依存していない。

 この自動化されたシステムは投票確認プロセスの幾つかの段階をたどる。

 *自動化システム自身の監査

 *市民の認証

 *政党の代表の立会の下での選挙後のプロセス

 選挙を保証するこの完全なシステムには、選挙に随伴し、監視し、ベネズエラの選挙の運営を知り、その改善に貢献することすらある、海外の人々の参加(国際的な選挙同伴プログラム)も含まれている。

 ペレスは、「選挙前、展開中、およびその後で、すべての技術的および組織的段階で、選挙専門家とその他の認定人の参加が認められている。ベネズエラの主権と独立のためにCNEによって設定された条件の枠内で、同伴者はいつでも、選挙当局、CNEの技術チームや選挙担当者と、およびメディアとだけでなく参加している政治組織の政治的及び技術的代表と意見交換できる。」と話した。

 5月20日の次の選挙では、大統領選挙と立法評議会に関連する色々な地域で15人の監査が案内されることになっており、投票権の行使における透明性を保証するために、2012年の大統領選挙と2015年の議会選挙で使用された基準に従う予定である。

 監査は、政治組織と国内監視員、国際監視員と様々な監視ミッションからの専門家たちの立会の下で行われる。「これらの改訂活動は、CNEの公式サイトwww.cne.bob.veの『カナルCNE・TV』というバナーをクリックすれば、だれでも、どこからでもライブ放送で見ることが出来る。」とペレスは話した。

 CNEは、憲法の命令に従って、最も包括的な保証体系によって支えられた、独自の法的拘束力と技術的に妥当な選挙システムを作り上げたようである。それはベネズエラにおける選挙を、安全で透明性のある信頼できる、主権者たる人民の意志の表現行為とし、活力のある参加型で主体的な民主主義の完全な証明としている。

 最後に、ベネズエラ領事は以下のように話した。「ベネズエラでは、民主主義は非常に真剣に理解され、活発に息づいている。ベネズエラ人にとって、民主主義の下で生きることは、議論することであり、参加することであり、自分たちの運命を作り上げる中で完全な主役になることである。ベネズエラでは、選ぶ権利あるいは選ばれる権利は絶対不可欠な人権と考えられており、あらゆる可能な手段でその権利を守り、保証することに国家は努力する。透明性は、ベネズエラの5月20日の選挙にとって、選挙システムの中心にある。」(N)

原文URL:

https://www.telesurtv.net/english/news/Transparency-At-Heart-of-Venezuelas-Electoral-System-20180505-0018.html

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趣旨

今、ラテン・アメリカでキューバを先頭とする社会主義、ないし社会主義を志向する大衆闘争が注目です。特に、昨年末(2015年)アルゼンチン、ベネズエラで右翼が勝利し、米国に支援された反動右翼と進歩的な人民大衆との熾烈な階級闘争が繰り広げられています。日本のマスコミは歪められたものしか報道していません。 だからこそ今、目の前で闘われている大衆闘争について現地の報道機関やブログで報道されているものを日本語にして日本の労働者に紹介していくことは、国際連帯としても日本での民主主義を闘いとる闘争にとっても有意義なことであるように思います。

おことわり

このブログでは英文記事を翻訳してご紹介しておりますが、筆者はかなずしも英語に堪能であるわけではありません。 従って、多々誤訳等があるかと思いますが、ご容赦願います。

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