ダコタ・アクセス・パイプライン:本稼働前にすでに流出事故

  • 2017.05.14 Sunday
  • 05:27

「最高水準の技術だ」「漏洩などあり得ない」とは、聞き慣れた安全神話だ。昨年のスー族を中心として世界中が支援した、大規模な抗議行動を弾圧して強行した工事だったが、すぐに漏洩が発生した。


ダコタ・アクセス・パイプライン、すでに最初の漏れが発生していた

(The Dakota Access Pipeline Has Already Had Its First Leak)

2017年5月11日 teleSUR発

Back in November, police used a water cannon on protesters during a protest against plans to pass the Dakota Access pipeline.

昨年11月に遡ると、警察が、ダコタ・アクセス・パイプライン計画に抗議している人たちに放水銃を使用した。|写真:Reuters

 

このパイプラインの背後にある、『エナージー・トランスファー・パートナーズ』は、漏れが発生した後、流出について何も公式な文書を作成してはいない。

 全面稼働する前ですら、そして、先住民と同様の警告をしていた環境団体による数か月の抗議の後、もうすでにダコタ・アクセス・パイプラインは、最初の漏えいを経験していた。

 4月6日の漏洩は、今週、地元の南ダコタの放送局『アバーデン・ニュース』が暴露しただけだが、政府の監視官によれば、南ダコタのポンプ・ステーションで、84ガロンの原油の流出だった、とガーディアンが報告した。

 漏洩は、素早く食い止められ、きれいにされたが、数か月間パイプラインの延長の抗議に関わってきた、先住民のリーダーと活動家たちは、この漏れは、アメリカ先住民の土地への影響だけでなく、このプロジェクトの環境への影響について新しい不安を引き起こしたと話している。

 「彼らは、すべての人に、最高水準の技術です、漏洩なんて起こらない、悪くはなりようがない、と言い続けている。」と、スタンディング・ロック・スー族の弁護士ジャン・ハセルマンが語った。彼は、数年間、このプロジェクトと闘ってきた弁護士である。「いつもウソばかりだ。彼らは、事実に向かおうともしない。嘘であることが示された。」

 さらに、ハセルマンは、この事故は、スタンディング・ロック・スー族が永年求めてきた、もっとしっかりとした環境評価が必要であることを明らかにしただけである、と述べた。

 「『私の言った通りじゃないか』と言っても何の気晴らしにもならない。しかし、我々が、最初から、いつではなく、もしもの問題ではないと言って来た。」と地球裁判官の弁護士が、ガーディアンに語った。「パイプラインは漏れる。彼らは漏らす。起きたことは、それだけだ。」

 スタンディング・ロック・スー族の部族長デイブ・アーチャムボールトにとっては、この漏洩は、裁判所が介入すべきもう一つの指標である。

 「この危険なプロジェクトに挑む我々の訴訟が進んでいるが、裁判所が踏み込んで、次の事故が起きる前に停止させることがもっと重要だ。ただスタンディング・ロック・スー族や我々の資源だけでなく、飲み水が危険に晒される1700万人の人々にとって重要な事だ。」と彼は、声明の中で述べている。

 このパイプラインの背後にある『エナージー・トランスファ・パートナーズ』は、この事故が発生した後、この流出について公式な報告をしていなかった。環境と天然資源の南ダコタ部署の環境科学者である、ブライアン・ウォルシュは、流出が、「差し迫る危機」を引き起こす時には、その部署が声明を出すだけだ、と述べている。

 ハセレムは、この種の流出事故は、すぐに公開されるべきだ、と異議を唱えた。

 「このような事態を、数週間、気付かなかったとしたら、どのような過失と説明責任があるのか?」

 2016年の初頭から、このパイプラインに反対する沢山のデモがあったにも拘わらず、トランプ政権が、彼が大統領に就いてから、このパイプライン建設の最終段階を促進させた。元合衆国大統領バラク・オバマが、彼の大統領の最後に、このプロジェクトの重要な許可取り消しを行ったが、トランプはそれを棄却した。また、抗議していた人たちは、パイプラインの建設地で抗議のキャンプをしていたが、強制的に立ち退かされていた。(N)

 

原文URL:

http://www.telesurtv.net/english/news/The-Dakota-Access-Pipeline-Has-Already-Had-Its-First-Leak-20170511-0006.html

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    今、ラテンアメリカでキューバを先頭とする社会主義、ないし社会主義を志向する大衆闘争が注目です。特に、昨年末(2015年)アルゼンチン、ベネズエラで右翼が勝利し、米国に支援された反動右翼と進歩的な人民大衆との熾烈な階級闘争が繰り広げられています。日本のマスコミは歪められたものしか報道していません。 だからこそ今、目の前で闘われている大衆闘争について現地の報道機関やブログで報道されているものを日本語にして日本の労働者に紹介していくことは、国際連帯としても日本での民主主義を闘いとる闘争にとっても有意義なことであるように思います。

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