ベネズエラ:カナディアン・ディメンジョンのベネズエラ政治状況分析

  • 2020.08.22 Saturday
  • 05:26

トランプのベネズエラ体制転覆同盟国が減少

Trump’s Venezuela Regime Change Alliance Dwindles

2020年8月19日 teleSUR発

Rally in rejection of the U.S. destabilizing plan against Venezuela, 2019.

2019年ベネズエラに対する米国の不安定化計画を非難する集会。|写真:Twitter/ @codepink

 

米国に同盟してベネズエラの不安定化工作に積極的に参加する政府の数が1年以内に50から19カ国へ減少している。

 左翼が直面している現代の問題を討議するフォーラム、カナディアン・ディメンジョンがベネズエラの政治状況を分析した結果を発表した。この文書を以下に紹介する。

 

 12月6日に、ベネズエラでは新国民議会を選出する選挙が実施される予定である。2016年の最後の選挙以来、自称暫定大統領であり野党指導者であるファン・グアイドは自分の国内での人気と多くの外国での彼の立場が衰退しているのを見ている。

 実際、もっと制裁を強化し選挙で選ばれたニコラス・マドゥーロを追放することへの支援を求めて、米国に資金援助された昨年の国際ツアーからグアイドが戻った際に、グアイドはカラカス空港でブーイングを浴びた。

 「子豚湾」(訳者注:キューバのピッグス湾をもじったものか?)として知られるようになった、奇妙な、失敗に終わった政府打倒の陰謀のために、最近米国に拠点を置く傭兵会社と契約した個人に対する普通のベネズエラ人の怒りがそれである。

 今、野党の指導者たちが最高裁が指名した選挙機関を「偽物」として認めないと誓っているので、グアイドと国民議会内部の右翼派閥はこの選挙をボイコットするつもりである。ベネズエラ統一社会党(PSUV)とその同盟は12月6日に勝利すると予想されている。

 ベネズエラにおけるグアイドの立場は現在どん底であるが、自称暫定指導者も国際的な支援がほとんど消滅しているのを見ている。米国国務省が発表した「ベネズエラにおける民主的変更を支援する共同宣言」と題された8月14日の記者会見声明には次のように書かれている。

 「すぐに自由で公正な大統領選挙を運営し、同国を回復の道へと設定することを開始する幅広く受け入れ可能な暫定政府を確立するプロセスをすぐに実施し、および支持することをベネズエラの政党並びに機関に我々は呼びかける。この危機の平和的で持続的な解決のために、暫定政府はどの候補者も不適切に有利となることがないように大統領選挙を管理することが必要になる。」

 

 一方、グローバル・アフェアーズ・カナダ(GAC)も同様に声明を発行し、ベネズエラにおける「民主主義への迅速で平和的な移行」を要請している。

 ベネズエラの野党指導者と同様に、米国大統領ドナルド・トランプやカナダの首相ジャスティン・トルドーは来る議会選挙を認めないだろう。彼らはその代わりに、「自由で公正な大統領選挙を管理する幅広く受け入れ可能な暫定政府を設立するプロセス」を要求している。暫定政府には期限が無く、必然的にマドゥーロを排除することになる。

 これはいつものやり方である。制裁強化、暴力的な体制転覆行動とクーデターへの道を開くために口実を作るためのものである。すべてがベネズエラ人民内部の反乱と軍隊内部の反抗を引き起こすことと連動している。

 しかしながら、米国国務省とGACが発表した記者会見声明は注目に値する。なぜなら、今「ベネズエラに民主主義を回復させるために取り組んでいる」同盟国の数が減少しているからだ。

 以前には50カ国以上の長いリストだったが、今では僅か19カ国に減少している。すなわち、アルバニア、オーストラリア、バハマ、ボリビア、ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、エクアドル、エルサルバドル、エストニア、ジョージア、グアテマラ、ハイチ、ホンデュラス、ハンガリー、イスラエル、コソボ、ラトビア、リトアニア、パナマ、パラグアイ、韓国、セントルシア、ウクライナと英国である。

 これまで明確にグアイドを承認し、支持してきた以前の数十カ国の広範な同盟とはほど遠いものになっている。国務省は、カナダを含め14カ国の多国籍組織であるリマ・グループの全メンバーにすら「ベネズエラの進行中の危機からの平和的な脱出」に取り組むことに調印することすらできなかった。

 

 したがって、現在のパートナー国のリストには、ボリビア、チリ、コロンビア、エルサルバドルやハイチなどの最も卑屈な(そして人権と民主主義の注目すべき侵害国である)米国の同盟国とともにイスラエルが含まれている。

 さらに興味深いことに、去る6月の国連安全保障理事会の議席をカナダと争った2カ国、ノルウエーとアイルランドは「マドゥーロ独裁を終わらせる」ことに取り組むリスト国には載っていない。

 このことは、僅かな例を挙げるだけでも、ベネズエラ、ボリビアやハイチでの反民主主義的な行動をトルドー政府が支持していることを示して、国連やその他の国際機関でロビー活動をしている人々がUNSC議席をめぐるカナダのキャンペーンを拒否したことを証明しているように見える。

 最近の公聴会では米国議会の多くの人ですらトランプ政権のベネズエラ政策の失敗を認めている。

 コネティカット州選出の民主党議員で米国上院外交委員会のメンバーである上院議員クリス・マーフィーは、「昨年からの1年半のベネズエラ政策は紛れもなく大失敗だった。」と発言した。

 「そのことについて正直で無ければ、自己修正できない。」とマーフィーが続け、ベネズエラ野党勢力に対する米国の支援はマドゥーロにグアイドが「アメリカのだまされやすい人」(American patsy)というラベルを貼るチャンスを与え、世界中でマドゥーロ政府に対する支持を強化したと述べた。

 

 皮肉なことに、ベネズエラ政府内から提案された外交的申し出を検討すれば、トランプはもと良い結果となっていた可能性がある。ホルヘ・アレアサ外相は西半球問題評議会(COHA)に論説を書き、次のように述べている。「トランプはマドゥーロ大統領と対話するという彼の最初の直感に従っていれば、もっと良い結果となっていただろう。ベネズエラとの敬意ある対話が本当に米国の利益となる。」

 上院議員マーフィーが8月4日に行われた最近の上院外交関係委員会でクーデターの試みが失敗だったことを認めたことがユーチューブの人気動画となったことは驚くことではない。

 公聴会で、マーフィーはこの政権のベネズエラに関する悲惨な政策をベネズエラ特別代表エリオット・エイブラムスに押しつけた。「それはアメリカを弱い立場に置き去りにし、民主主義の回復に失敗し、人道的な状況を悪化させた。」マーフィーは続けた。

 

 「体制を打倒するためには、我々はグアイドを大統領として自称させれば十分と考えた。それから国境に人道援助を送れば十分だと考えた。その後、昨年4月に一種のクーデターを構築しようとしたが、マドゥーロを捨てると想定していたすべての将軍が最後まで彼と離れないと決めた時、それは我々の顔前で吹き飛んだ。これは、我々が身を遠ざけることができないアメリカ政策を下降スパイラルで身動きがとれなくするだけの指示ではないかと私は思う。」

 

 ベネズエラ国内で暴力的なクーデターを煽る武装した米国の傭兵と協力したグアイドを非難しなかったことを含め、マドゥーロ政権を打倒するトルドー政府の疑わしい試みに対してカナダのメディアは同様の批判的な立場を取るべきである。

 ラテンアメリカにおける数世代にわたる米国主導の政策の支持ほど、西半球全体の暴力と不安定化に貢献したものはない。

原文URL:

https://www.telesurenglish.net/news/Trumps-Venezuela-Regime-Change-Alliance-Dwindles-20200819-0005.html

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趣旨

今、ラテンアメリカでキューバを先頭とする社会主義、ないし社会主義を志向する大衆闘争が注目です。特に、昨年末(2015年)アルゼンチン、ベネズエラで右翼が勝利し、米国に支援された反動右翼と進歩的な人民大衆との熾烈な階級闘争が繰り広げられています。日本のマスコミは歪められたものしか報道していません。 だからこそ今、目の前で闘われている大衆闘争について現地の報道機関やブログで報道されているものを日本語にして日本の労働者に紹介していくことは、国際連帯としても日本での民主主義を闘いとる闘争にとっても有意義なことであるように思います。

おことわり

このブログでは英文記事を翻訳してご紹介しておりますが、筆者はかなずしも英語に堪能であるわけではありません。 従って、多々誤訳等があるかと思いますが、ご容赦願います。

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