ベネズエラ:テロ契約は国の完全な破壊と軍事占領および大虐殺を目的としていた

  • 2020.05.14 Thursday
  • 05:52

MisonVerdadの記事を紹介します。ベネズエラでは5月11日にも14人の傭兵が逮捕され、合計31人となっている。


大量虐殺と軍事占領:グアイドとシルバーコープ間の契約の最も重要な5つのポイント

Genocidio y ocupación militar: las cinco claves más importantes del contrato entre Guaidó y Silvercorp

2020年5月11日 MisionVerdad発

マクトでの襲撃失敗後、ベネズエラで逮捕されたシルバーコープの二人の米国人傭兵のパスポートを見せるニコラス・マドゥーロ大統領。|写真:AFP

 

 最終的に、ファン・グアイド、セルヒオ・ベルガラ、JJレンドンと元軍人ジョーダン・グドローが責任者である米国の傭兵会社シルバーコープ間の契約内容の全体が明らかになった。

 ホルヘ・ロドリゲス通信大臣が数日前にミラフローレスからの記者会見で契約書の項目の詳細をたどり、ニコラス・マドゥーロ大統領とベネズエラ国家の高級官僚の身体的抹殺を含むその重要性と目的を説明した。

 これまでに明らかにされた証拠によって、5月3日に海岸で失敗したベネズエラへの傭兵による介入を進めることを目的として締結された契約の詳細をファン・グアイドが知っていたことが明らかになった。

 自称代理は責任逃れの声明を出して関連を一切否定したものの、助言者であるJJレンドンが両者間の契約が本物であることを認めた。一方、新しい音声の漏洩によって、契約締結時のグドローとグアイドの新たな会話が明らかになった。

 

 契約の内容は、民間の傭兵会社の手によってこの国の長期間の軍事占領を全般的な目的とするこの作戦の初期の目標がニコラス・マドゥーロ大統領とベネズエラ国家の上級指導者の身体的抹殺であることを示している。

 

1.この契約は、495日間シルバーコープがこの国に留まり、「国の安定化」が完了するまで偽政府の「治安部隊」として活動することを定めている。この作戦は「ニコラス・マドゥーロの捕獲・拘留・抹殺および承認済のファン・グアイド大統領(原文のまま)を就任させること」が第一の目的であるが、正当な大統領が他の状況によって武力侵入前にその地位を奪われたとしても、グアイドはシルバーコープに毎月の支払いを約束していた。

 契約されたサービスの支払いは石油のバレルまたは民間の投資家に頼ることが可能となっていた。シルバーコープはグアイドと投資家の間の橋渡しをすることを約束し、グドローの傭兵会社に支払うべき55%の利率を請求した。

 この条項に従って、シルバーコープはベネズエラ国内で傭兵による違法な作戦を通して、グアイドの偽政府と経済的利益を獲得することに関心のある資本家との間の金融仲介者として活動する。その結果、この契約は金融的な冒険でもあり、新自由主義的な大砲の航海図でもあった。グドローの会社は、「安全な姿」のベネズエラで操業するためにシルバーコープのサービスと契約しなければならない、石油・鉱業・工業会社の花形請負業者に変わっていった。

 多国籍企業と傭兵会社間のこの関係はコロンビア・イラク・アフガニスタンでは一般的である。そこでは、企業は低強度または中強度の武力紛争の最中にビジネスを保護するために民間の警備会社と契約している。戦争ビジネス。

 

2. その契約によれば、ベネズエラ・ボリバル共和国憲法が想定している国家防衛治安機関、ボリバル国軍(FANB)より上位の立場で、シルバーコープはファン・グアイドの偽政府と協力して行動する。

 グドローの権力は超憲法的であり、グアイドに対してのみ説明責任を負う。彼はFANB・諜報機関・警察の上に立って、様々な軍事分野で一方的な行動を行使することができるようになっていた。

 その意味で契約のこれらの条項は、ボリバル共和国の解体、公共機関の解体、およびこの国の憲法で確立されていた人権を保証している制度の解体を意味している。FANBは民間の占領軍に置き換えられ、公権力の責任者は「敵対勢力」として指定されることになる。

 この契約はディオスダド・カベージョやニコラス・マドゥーロおよびその「支持者」をそのような連中として宣告することを強調しており、具体的には公的およびベネズエラ国家機関のあらゆる責任者を追及し、逮捕することを意味している。

 これは焦土策戦であり、市長・知事・裁判官・検事・大臣やその他「チャベス主義者」と見なされた役人は逮捕され、迫害され、殺害されることになる。国家テロリズムそのものの手段を使って、グアイドの偽政府はベネズエラ国家をその末端組織すべてにわたって再編成することになる。

カラカスでのインターネットによる記者会見でグアイド=シルバーコープの契約書の文書の一部を提示するニコラス・マドゥーロ大統領。|写真:Prensa Presidencial

 

 事実上の包囲状態とこの国の路上でのシルバーコープのギャングたちを利用することによって、ボリバル共和国を解体し、政治勢力および制度としてのチャベス主義を物理的に抹殺して、多国籍企業の利益のために公共企業を投げ売りする条件を作ることになる。

 

3.一つの傭兵会社との民間契約はベネズエラ崩壊の原因となる(かつてない)破局的なものである。これは我が共和国の歴史上に比類なきものであり、世界レベルでもこれに相当する実例を調査する必要がある。

 グアイドが署名した契約はこの国の再編と我々の法制度の書き換えを定めている。例えば、項目の一つには、シルバーコープが担当するベネズエラ戦略司令部(英語表記でVSC)の設置を定めている。想定されているその司令部は、誰が司令官となるかは未定で、おそらくシルバーコープが指名するだろうが、「敵対勢力」に対する違法な軍事作戦、騒乱やデモを押さえ込むための謀略作戦を承認するだろうし、そしてどれほどのチャベス主義者と特定された人々を逮捕するのだろう。

 論理的に、この契約文では、一旦合憲のベネズエラ政府が破壊されると、国家のクーデターを呼びかけるデモや騒乱が現れると想定している。違法な迫害や通りに出てくる反クーデターのチャベス主義者の運動への圧殺をごまかすために、シルバーコープはグアイドの偽政府に反対する人々をすべて「敵対勢力」という表現で呼んでいる。

 その部隊には、ヘズボラ、コロンビアのゲリラ組織ELN、「ベネズエラの違法勢力」コレクティボスやFANB自身が含まれている。この項目は、タカ派、特にマイクポンペオと南方軍の上司が言いふらしている「ベネズエラのヘズボラの存在」という主張と完全に適合する。そのため、それは、「テロリスト分子」と想定した人々を追撃するために、シルバーコープが空軍や南方軍(第4艦隊のために特別に貸し出された数隻の駆逐艦を備えて太平洋に配備されている)の米軍部隊と関連していることは明らかである。

 外交的にあるいは違法なファン・グアイドが「大統領代理」として承認されれば、ヘズボラ、ELNやその他の敵対勢力の一掃に協力するために、米国軍および空軍の軍事作戦や我が国への特殊部隊の上陸作戦を「合法化」するには十分である。そのうえ、コロンビアでは「コロンビア計画」、メキシコでは「メリダ・イニシアティブ」が出てきたように、恒久的な米国の軍事基地の設置やCIA・FBI・DEAといった米国のスパイの違法な活動を認める違法な協定を祝福するための政治的な条件が与えられる。

 一般的に言えば、この国家クーデターの後に、侵略に立ち向かうチャベス主義者だけでなく、保守組織の軍事的・政治的・大衆的に広がった軍事的・市民的反乱に対する最前線の軍隊を統制するために、この契約は一方的な米国のいつもの介入への、国連安全保障理事会の隙間へのドアを開くことになる。

 

4.この契約はベネズエラの刑法を無効とし、住民の基本的権利の保護の監視に責任のあるすべての機関を停止させる。

 違法なOSCの部隊を通じて、想定されるVSCの一方的な命令によって、人々の拘束、スペースや住居の捜索、逮捕や「敵対勢力」あるいは「旧体制の勢力」に協力していると見なされた人々に対するその他の弾圧措置を実現することが可能となる。その意味で、クーデター後、どんなものが「犯罪行為」であるか定めている。すなわち、この契約に従ってその「上級司令官」、グアイドによって依頼されたシルバーコープというギャングの前に服従しない、チャベス主義者、役人、警察あるいは軍人であることである。

 これらの拘束は「合理的な理由」がある場合には違法な形態で実施され、制度的な命令には全く従わない。その結果、逮捕や迫害を受けた人々は自己防衛のために検察や司法制度の組織を考える。グドローというギャングの部隊は同時に検察にも裁判所にも死刑執行人にもなる。

 このような国家テロリズムの手法を大衆化するために、この契約は、この契約に記載されている「敵対勢力」に属するとして誤って起訴された後、無実の市民が殺害されたとしても推定合法を認めている。CLAPのリーダー、カラカスのバリオの指導的なコミュニティのボスを「ELNあるいはヘズボラの協力者」、「ミッションの何らかの妨害者」、「テロリストあるいは麻薬密売人に関係している」として告発されれば、死刑宣告するには十分である。

 この意味でシルバーコープの契約は、下記のように国際刑事裁判所(CPI)が特定しているジェノサイド(大量虐殺)につながる道具である。ジェノサイドとは、

 

「国民・民族・人種・宗教などのグループを破壊することを意図して行う犯罪行為で下記にあげる行為のいずれかである。a)集団構成員の虐殺、b)集団構成員の肉体あるいは精神に重大な危害を加えること、c)全体的あるいは部分に身体的破壊をもたらすために意図的な存在条件に集団を服従させること。」

 

5.シルバーコープは支配階級の手に国家資産を追求し、手に入れるために活動部隊を設置するサービスを提案している。契約によれば、グアイドは「取り戻した」資産の本当の価値の14%の利率を支払わなければならない。しかしながら、この項目の文書の作成で扱われている金融と法律の専門用語では、傭兵組織自身、文化財の大規模な売買を承認していることを隠すことができていない。それは国連決議によって非難されている。

 同様に、この契約書に記載されているように、シルバーコープは警察活動を実現し、チャベス主義を追放するため法律を作る権限を認められ、また「敵対勢力」に「協力」していると誤って告発された一般市民や政府機関に対して操縦することを認められ、ベネズエラ国家の手綱を握ることを引き受けている。対人地雷の使用と公共機関、あらかじめグドローによって決められた「犯罪」を犯すボリバル政府のFANB本部機構に対する直接の大規模な軍事作戦が承認されている。作戦がチャベス主義の能力の過小評価に基づいているとはいえ、この契約がマドゥーロ追放後のベネズエラ政府の形態を予測していることを指摘しておくことは重要だ。それは目的の表明である。

 この契約書が予測している「国家のモデル」は、スペイン帝国と植民地支配をめぐる戦争の後、米国のフィリピンの軍事的政治的占領を正当化した「連邦自治区」とよく似た危険なものである。またそれは20世紀初頭にキューバに適用したプラット修正条項やプエルトリコの実質植民地状態と類似しており言語道断である。

 彼ら併合主義者の特徴を備えた軍事占領体制を構築しようとしている。この契約を構成している考え方は、ベネズエラが主権を持つ共和国としての地位を失い、米国が占領・監督する偽装された議会(そこではグアイドという操り人形が演じる)によって軍事体制へと変えることを想定している。

 この思考スキーマはイラクにおける米国の占領(安定化という誤った呼び方)との関係を守っている。軍事介入の後、ワシントンはイラクの監督官としてポール・ブレマー(ディック・チェイニーやヘンリー・キッシンジャーとつながりのあるタカ派)を指名し、フセイン政府の管轄範囲にある権限を彼に譲渡したことを思い出してください。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領の後ろにいるディック・チェイニー。彼は当時米国副大統領であり、イラク戦争の立案者の一人。|写真:Mark Wilson

 

 ブレマーは、連合暫定権力(APC)の責任者として、米国企業との石油契約を認可し、軍隊の侵入を容易とし、バース党を迫害する新しい枠組みを作り上げる「再建」を委任された。米国は立派なイギリスの植民地モデルを軍事化し拡大することによってこの国を支配した。

 ブレマーの新植民地管理は、タカ派の地政学的な観測によれば、この国の行方と民間企業の利益のための国家機関の統制を推進する支配的なモデルを占領部隊によって書き換えた。

 この理由のために、シルバーコープの契約書はこの国の安全と防衛の権限を違法な方法でグドローの傭兵会社へ譲渡することを取り決めている。

 これらのツールによって、この国は分断・国家機関の解体という段階と「ソマリア化」へ追いやられる。そこでは大企業が傭兵と契約して石油井戸・ガス田・金鉱を支配することが可能となり、その後、法の支配が破棄され、戦略的資源に関する国の独占が破壊される。

 地政学的な対立の現実的な調整もまた契約の条項に組み入れている。すなわち、危機の中で、パンデミックの時代でも資本主義の貪欲さはより大きな利益率と搾取をめぐって民族国家と争う。

 この第3次世界大戦のベネズエラの章では、国境や制度的な管理を無くして、流動資本の流通と柔軟性に好都合なように国家という障害物を削減することを地政学的に推進するとこの文書には書かれている。

そして、それは、この祖国の憲法と政治をリセットするこの作戦に突き進むために、ワシントンが選択した武力路線だった。

原文URL:

https://medium.com/@misionverdad2012/genocidio-y-ocupación-militar-las-cinco-claves-más-importantes-del-contrato-entre-guaidó-y-6f14eb34e77a

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趣旨

今、ラテンアメリカでキューバを先頭とする社会主義、ないし社会主義を志向する大衆闘争が注目です。特に、昨年末(2015年)アルゼンチン、ベネズエラで右翼が勝利し、米国に支援された反動右翼と進歩的な人民大衆との熾烈な階級闘争が繰り広げられています。日本のマスコミは歪められたものしか報道していません。 だからこそ今、目の前で闘われている大衆闘争について現地の報道機関やブログで報道されているものを日本語にして日本の労働者に紹介していくことは、国際連帯としても日本での民主主義を闘いとる闘争にとっても有意義なことであるように思います。

おことわり

このブログでは英文記事を翻訳してご紹介しておりますが、筆者はかなずしも英語に堪能であるわけではありません。 従って、多々誤訳等があるかと思いますが、ご容赦願います。

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