ボリビア:CEPRのマーク・ウェイスブロットが選挙に関するOASの嘘を批判

  • 2019.11.28 Thursday
  • 04:46

ラテンアメリカ地政学戦略センター(Celag)からの要請に対して、米州機構(OAS)は、ボリビアの大統領選挙に関する最終報告書がまだ準備できていないことを認めている。マスメディアもこの嘘を広めることに貢献した。


ボリビアの選挙に関して、OASは市民をひどく騙した

OAS Has Deceived the Public Terribly, on the Bolivian Election

2019年11月25日 teleSUR(By: Mark Weisbrot)発

Supporters of Bolivia's ousted President Evo Morales hold a placard that reads

米国政府に対して抗議するためにブエノスアイレスにある米国大使館の外に集まり、「ボリビアのクーデターを倒せ」と書かれたプラカードを掲げる追放されたエボ・モラレス大大統領の支持者たち。2019年11月22日、アルゼンチン、ブエノスアイレスで。|写真:Reuters

 

OASは少なくとも3回嘘をついた。最初のプレスリリースで、予備報告で、そして予備監査で。

 あからさまな嘘、間違っていると分かっていながら事実として述べることと、同じ目的を達成する意図的な告知との違いは何か?距離が実際に無くなる点まで両者の境界を押し広げた実例がここにある。そしてその結果は全く深刻である。この虚偽表示(あるいは嘘)はすでに先週日曜日のボリビアの軍事クーデターで大きな役割を果たした。この軍事クーデターは任期が終了する前にエボ・モラレス大統領の政府を打倒した。2014年に彼が民主的な選挙で選ばれたことに誰も異議を唱えていない任期であるのに。さらに暴力的な弾圧、内戦が続く可能性さえある。

 米州機構(OAS)は10月20日の国民選挙の監視を委託されてボリビア選挙監視使節団を送った。選挙の翌日、すべての投票が集計される前に、使節団はプレスリリースを発表し、「予備結果の傾向における劇的で説明しがたい変化に深い憂慮と驚き」を表明した。

 OASが言及したのは以下のことだ。集計シートが利用できる時に、間隔を空けて結果をアップロードする請負業者が関与した非公式の「高速集計」の結果がある。投票日の午後7時40分に、彼らは投票の84%の集計を報告し、それから23時間報告を止めた。(詳細は以下)95%の時点で報告を再開すると、モラレスのリードは中断前の7.9%からちょうど10%強へと広がっていた。

 この得票差は重要である。なぜなら、第2ラウンドを避けて勝利するためには、候補者は過半数を取るか、または少なくとも40%を獲得したうえで2位に10%以上の差をつける必要がある。この得票差は、公式集計ですべてが集計された時には10.6%に拡大しており、第2ランドに進まずにモラレスの勝利を意味した。

 さて、選挙の経験があるか、計算ができるとすれば、中断後に投票に関して最初に知りたいことは何か?最初の84%の区域に平均的に住む人々とその後の地域に住む人々は違うのかと問うかもしれない。そして、モラレスの得票差は突然変化したのか、それとも集計シートが報告したように徐々に続いた傾向だったのか?特に、すでに暴力に転化していた、政治的に非常に2極化している状況においては、起きたことについて「深い憂慮と驚き」を表明する前にこれらの疑問を問いたいと思うかもしれない。

 そのデータを見れば、モラレスのリードの変化は実際に緩やかで継続的であり、高速集計の突発報告の何時間も前に上がり始めていたことを示している。結果のグラフでそれを確認することができる。なぜそんなことが起きたのか?答えは単純なことであり、珍しいことではない。最初に報告された地域の人々よりも、後で報告された地域に住んでいる人々により多くのMAS支持(モラレスの政党、社会主義運動)がいたからである。そんな訳で、モラレスのリードが徐々に継続して上昇し、中断後の得票で彼がトップになった。

 OASは二つのプレスリリースを発表した。一つは選挙に関する予備報告であり、一つは予備監査である。上記の「深い憂慮と驚き」が言う選挙結果の軽視となるのはそのうちどのくらいなのか?三つ目。早く返却された地域と遅く返却された地域に住むMAS/モラレス支持者の割合の相違に関してどのくらい考慮していたのか?ゼロだ。

 結局のところ、高速集計の中断は不正処理のサインなどではなかった。高速集計は公式集計とは別物であり、結果を決定する法的な地位を持っていない。それは完全な集計を意図していないし、約束されたこともない。以前には84%近くにも達したことが無い。それは契約業者が行っている一連の簡単な概略(スナップショット)であり、公式集計が発表される前に早めに結果を提供している。2セットの本質的に異なる投票結果を選挙当局は望んでいないが、激しく2極化した政治状況で同時に出されたということである。

 グラフよりも数字を好む人のために、すでに述べたように最初の84%の集計段階ではモラレスのリードは7.9%だった。残りの16%の地域を見れば、我々は次のように尋ねる。後で報告された地域でのモラレスの中断前の得票差はどうだったのか?と。その得票差は約22%だった。繰り返すが、後の選挙結果にあるように、どうして彼の得票差が拡大したかの簡単な説明である。

 もっと強力な統計分析を使えば、最初の84%の報告を根拠として残りの(全部の)投票集計を予測することができる。そして、驚くことではないが、最初の84%の集計に基づいて予測されたモラレスの最終の得票差は10%を僅かに超えることが判明する。

 OASの使節団、中でもOAS選挙協力・監視局の人間が「深い憂慮と驚き」を感じたこと、そしてこのデータを見る能力すらないと信じることは難しいし、ほとんど不可能である。彼らが少なくとも3回嘘をついたと私が言っている理由はそれである。最初にプレスリリース、予備報告、予備監査で。公開された利用可能なデータから独立した調査官によって検証されない限り、予備監査で提出された主張やその後の公表物を大いに懐疑的だと私が考える理由がそれである。

 トランプ政権がこの軍事クーデターを積極的に推進しており、僅か数年前よりもOAS内に右翼同盟があることによって、この時のOASはそれほど独立していない。米国がその予算の60%を提供していることは言うまでもない。OASは以前にも選挙監視の委任をひどく乱用したことがある。2000年のハイチで米国とその同盟国が望むように、ほとんど破壊的に選挙結果をひっくり返すことを助けた。2011年にも同国で。

 更なる証拠:過去3週間に間に、記録、選挙以降の彼らの声明や報告に関するジャーナリストからの質問に答えることをOASは拒否している。好奇心の強い記者が次のような質問をするのを恐れているのかもしれない。最初に報告された地域に住んでいる人々と較べて後で報告された地域に住んでいる人々の間に政治的な好みの違いはありますか?モラレス支持地域の票が入ってモラレスのリードが10%以上になったことをこれは説明していませんか?この疑問を検討しましたか?私は経済学者なので、報奨金を信じています。OASの事務所からこれらの疑問に実質的な回答を得た最初のジャーナリストに500US$の報酬を提供しています。例え結果的に嘘だったとしても。

 

マーク・ウェイスブロットはワシントンDCにある経済・政策研究センター(CEPR)の共同責任者である。彼は“Failed: What the ‘Experts’ Got Wrong About the Global Economy”(2015年オックスフォード大学出版)の著者である。

この記事は11月19日にMarketWatchに最初に発表されている。

Bolivia - A Coup Of The OAS

The OAS stands in silence to the atrocities committed on a daily basis in Bolivia.

teleSUR Englishさんの投稿 2019年11月19日火曜日

原文URL:

https://www.telesurenglish.net/opinion/OAS-Has-Deceived-the-Public-Terribly-on-the-Bolivian-Election-20191125-0008.html

コメント
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< December 2019 >>

趣旨

今、ラテンアメリカでキューバを先頭とする社会主義、ないし社会主義を志向する大衆闘争が注目です。特に、昨年末(2015年)アルゼンチン、ベネズエラで右翼が勝利し、米国に支援された反動右翼と進歩的な人民大衆との熾烈な階級闘争が繰り広げられています。日本のマスコミは歪められたものしか報道していません。 だからこそ今、目の前で闘われている大衆闘争について現地の報道機関やブログで報道されているものを日本語にして日本の労働者に紹介していくことは、国際連帯としても日本での民主主義を闘いとる闘争にとっても有意義なことであるように思います。

おことわり

このブログでは英文記事を翻訳してご紹介しておりますが、筆者はかなずしも英語に堪能であるわけではありません。 従って、多々誤訳等があるかと思いますが、ご容赦願います。

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM