メキシコの革命的伝説サパタの誕生日に抗議デモ
- 2016.08.11 Thursday
- 04:46
メキシコ・シティのサカロ広場の数千人の抗議参加者。2016年8月8日|写真:EFE
農民の組織は、田舎の要求を軽視し、土地改革の約束を最後までやろうとしない政府を非難して来た。
数千人の農民が、月曜日、象徴的なメキシコ革命のリーダー、エミリオ・サパタの誕生日を祝うために、同時に、田舎の地域の社会基盤と発展に対する連邦政府の支援を要求して、メキシコ・シティの街頭を行進した、と地元メディアが報告した。
田舎の全国自治戦線によって組織されて、10以上の州から集まった農民たちは、市の主要な政治的拠点、サカロ広場に結集した。
主要な一角にある連邦大統領府の外でシットインのために正午に結集した後、デモ隊は国務省の方へ向かって行進を続けた。そこは、何人かの抗議活動家が野営キャンプを設置する計画だったところである。
3000台のバスに乗って13万人が行進に参加すると予想されたため、政府は主要な抗議のポイントを警備するために、3700人の警備員を配置した。警察のヘリコプターも上空から監視したと、ラ・ヨルナダが報告した。
抗議参加者たちは、「奴らは我々からすべてを奪った。恐怖心さえも」というスローガンの書かれた旗をはためかし、不十分な予算で田舎のコミュニティを軽視するエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領と土地改革をやろうとしない政府に激しく抗議し、伝説的なサパタの大衆主義を土台とするという中心的な信条を発揮した。
メキシコの農民は、カナダ、合衆国とメキシコの間で取り交わされた北アメリカ自由貿易協定(NAFTA)の結果に20年以上苦しんできた。1994年に当時のビル・クリントンの下で開始されたNAFTAによって、補助金付きの合衆国の安い輸入食料の洪水が、地元の市場と不利な影響を受けたメキシコの農業部門と食糧安全保障を弱体化させたことによって、150万人の農民が職を失うことになった。
メキシコの電気労働組合の組合員とCNTE反体制派教師組合は、6月のオアハカの警察による致命的な弾圧に抗議が爆発したあと、政府との対話を継続中であるが、彼らが、農民との連帯と自らの要求を持って抗議に加わった、と地元メディアが伝えた。
この国の農民運動は、この国の公共教育制度の全面的な見直しのために闘っている反体制派のCNTE教師が掲げている課題と並行して、違った不満、要求、基本的な課題を掲げて闘ってきた。CNTEの組合は、2013年にペーニャ・ニエトによって持ち込まれた新自由主義的な教育改革を批判してきた。この教育改革は、田舎と先住民のコミュニティでは特有の教育の必要性を欠落させており、忍び寄る民営化からそれを守るために新しい公共教育のアプローチを要求してきた。
農民のデモは、伝説のメキシコ人革命家、エミリオ・サパタの137回目の誕生日に合わせて行われた。サパタは、この国の農民抵抗運動の象徴であり、サパティスト運動の設立の父であり、チアパスの象徴的なサパティスタは、その名前から取られたものである。(N)
原文URL: